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10月, 2021の投稿を表示しています

Google One え?何それ?

  Google   One 。知らなかったのは、自分だけでしょうか? ああ、こんな感じで IT リテラシーが劣っていくんだなあ。と思って Google One について調べてみました。 そんなのとっくに知ってます、という方もいるでしょう。そんな方はぜひ許してください。情報には疎いのです。 だいたい最近というか伝統的に Google さんはサービスを停止・新サービスを開始しすぎるきらいがあります。 Google の伝統芸とでも言いましょうか。しかしですね、安易にサービスを開始・停止しないでいただきたい。マーケティング的な理由があるのでしょう。それは理解できますが、ユーザーのことも考えていただきたいものです。ぷんぷん。   というわけで、ついついグチグルになってしまいますが今回は Google one の話です。   Google   One は Google Drive の有料サービス。 全然知らなかったのでお勉強です。どうやら最近始まったサービスのようです。 サービスが誕生した背景は 2021 年の春くらいに予告されてた Google フォトの容量制限。これは知っています。お知らせも何度か来ましたし、困ったと騒いでる人たちも多かったですね。特に高画質の写真をアップロードしてる人にとっては深刻な問題でした。   2021 年 6 月から Google フォトの容量に制限がかかるようになり、 Google フォトの容量を超えると写真データの保存やバックアップなどの機能を使用できなくなりました。 こうした理由から、 Google One を使って Google フォトの保存容量を増やす方法に注目が集まっています。   はいはい。 Google   One に乗り換えなさいと。   Google One は、 Google が提供するストレージ(容量)を増やす有料サービスです。元は Google ドライブの有料プランでしたが、現在では「 Google One 」に名称を変えています。 なるほど Google ドライブの有料プランが名前変えたんですね。そういうことか。有料ですか。そうですか。そして料金は、最低で月額 250 円。まあ安いです、よね。 これまでの Google Drive は無料で 15G

驚きの白VS究極の黒

  光をほぼ全反射する「究極の白色」 「驚きの白さ」という CM がありました。花王のアタックでしたでしょうか。 世界一白い塗料がギネス記録に 太陽光の 98.1 %を反射。 https://gigazine.net/news/20210416-whitest-paint/ という記事がありました。 ※元の発表(英語) https://www.purdue.edu/newsroom/releases/2021/Q2/the-whitest-paint-is-here-and-its-the-coolest.-literally..html これはアタックよりも白いのでしょうか?究極の美白、ということかも。 白色は太陽光を反射します。反射率が大きい色ほど熱を持ちにくいのは、真夏の経験上よく知られているところです。ただし反射率の高いものでも太陽光の 80 ~ 90 %程度。赤外線も吸収してしまうのでふつうの白色の物体も太陽光に照らされると熱を持ってしまいます。 出典:パデュー大学 今回の「究極の白」を開発したのは米パデュー大学の研究チーム。 光の 98.1 %を反射する「史上最も真っ白な塗料」 とのこと。熱を伝える赤外線も反射して物体が日光で温められるのを防げる、としています。世界で最も白い塗料として、ギネス記録にも認定されました。   光を反射しない究極の黒 究極の白があるなら、その一方で「究極の黒」もあります。 こちらは一足先に商品化もされているので有名です。 光を反射しない「究極の暗黒シート」、産総研が開発 可視光を 99.5 %吸収、ゴム製で量産可能 https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2019/pr20190424/pr20190424.html   開発したのは 「産総研 (国立研究開発法人 産業技術総合研究所)」。 黒は光を吸収しますが、それでも限界はあります。吸収率をさらに高めた物質は、装飾や映像分野などに求められています。また光学製品などの乱反射防止 には、 100 % に近い光吸収率の材料が求められていました。今回開発された「究極の暗黒シート」は、紫外線~可視光~赤外線の全域で 99.5 % 以上の光を吸収し、特に熱赤外線に対しては

分解記事はいつもドキドキ、スリリング

  「 ITmedia Virtual EXPO   2021 秋」で面白かったウェビナーをもうひとつご紹介します。   タイトルは「最先端 5nm プロセッサ解剖」。   泣く子も黙る最新鋭プロセスを採用したプロセッサ。最新 iPhone の A14 プロセッサ、 SnapDragon   888 プロセッサなどで採用されています。 これは分解記事好きとしては、見ざるを得ない所存。   ニュースサイトや雑誌で、解剖・分解記事は大人気。 話題のあれの中身はどうなってるんだろう。エンジニアのみならず一般の人も興味を引くようで、分解記事があると読者がどっと増えるのだそうです。ご多分にもれず自分も大好きでございます。   近年は YouTuber でも「分解系」が人気を集めていて たとえば世界規模では JerryRigEverything https://www.youtube.com/c/JerryRigEverything/videos 登録者 700 万人近いという人気 YouTuber です。 なかには電気自動車まるごとの分解記事なんかもあったりして、スケールも巨大になっています。     とういわけで「最先端5nmプロセッサ解剖」は最新プロセスである5nmプロセッサーを実際に分解していって解説していくもの。 Apple の A14 SnapDragon888 などを分解して中身の構造や機能を推理 / 解説していきます。 これがサスペンスドラマのストーリーのよう。一層一層、薬品で溶かしていくごとに、新たな事実が判明。そこから設計思想を読み取りしていきます。まるで海外ドラマのミステリーを見ているかのようなスリリングな展開でした。  

「ITmedia Virtual EXPO 2021秋」で協働ロボット、産業用ロボットの基礎を復習

  仕事のなかで特定のメーカー様とのお付き合いが長くなることがあります。その分そのお客様については詳しくはなりますが、業界全体のことには疎くなりがち。定期的に市場動向や業界トレンドをお勉強しておかないと置いていかれることになります。 ということで「 ITmedia Virtual EXPO   2021 秋」日本最大規模といわれるオンラインイベントに参加しました。 現実界のイベントは、ご時世的になかなか参加が難しいので、こうしたオンラインイベントは情報収集に有用。このコロナ禍でテレワークの時間が増えて、それを利用してオンラインイベントに参加した方も多いと思います。 いくつものハイテク企業のオンラインイベントのお仕事を、コンテンツ系で手伝わせていただいていますが、どれも予想以上に参加者が多く主催者の企業さんもお客様対応にうれしい悲鳴を上げておられます。   さて、実際の展示会では多くの来場者の相手をする必要があり、そのため長時間お話を聞く余裕がありません。それに対してオンラインイベントはウェビナーも充実しています。なので、まとまったお勉強や情報収集にはぴったりです。 無料でこんな有用なものを聞くことができて、ありがたいなあ、と感謝 ( その分しっかりと個人情報やサイトでの行動は把握されてるわけなのですが ) 。   なかでも興味深く印象に残ったウェビナーをひとつご紹介します。 タイトルは 「協働ロボット導入のリアル」。 IDEC さんというロボットシステムインテグレーターさんの講演でした。   ロボットの基礎から始まり、産業用ロボットの分類とサービスロボット。その境界が薄くなってきた現状について。 そして協働ロボットの現状。協働ロボットの説明。協働ロボットに向いている作業とシーン。必要な安全機能。 主要なロボットメーカーや主要製品の紹介。 などなど多彩な内容をコンパクトにまとめたものです。   ロボットの適用分野は広範なので、全体トレンドを体系的に学習する機会がなかなかなかありませんでした。そのため、丁寧な解説がすごく役に立ちました。 アーカイブが残っていないのが残念。アーカイブで再配信を見られるといいなと思うくらいの良い内容で、全体を知り最適を提案する SIer さんならではのお話だと思いました。

ガソリン車販売禁止。世界は日本は、いつ?どうなる?

内燃機関車、ことにガソリン車をターゲットにした環境規制が、全世界規模で一気に加速しています。これまで 2050 年あたりを目標にしていたのが、 2040 年へ、そして 2035 年へ。 どんどん前倒しになっている印象です。 脱炭素社会実現への国家政策レベルでの推進は、コロナの影響もあったのかもしれませんが、規制の前倒しでペースが上がっている印象。ガソリン車の「 X デー」は予想より早くやってきそうです。   国ごと、地域ごとに規制内容と期限が異なるので、ここでまとめてみます。 各国のガソリン車規制 ◆北欧のノルウェイでは 2025 年には、新車は ZEV ( Zero Emission Vehicle ) 100 %を実現する。 ZEV とは排出ガスを一切出さない電気自動車や燃料電池車のことを指します。スウェーデンでは 2030 年にガソリン車、ディーゼル車の発売をしなくなる。 ◆オランダでは 2030 年に ZEV100 %。 ◆英国では 2035 年にガソリン車の販売を停止するはずだったのが、これを 2030 年に前だおし。ただしハイブリッドカーは許される。 ◆フランスでは 2040 年にガソリン車の販売を禁止。ただし、パリ市独自で 2030 年ガソリン車の乗り入れ禁止。 ◆日本では、 2035 年に純粋ガソリン車を販売禁止する方針。 東京都は 2030 年までに脱ガソリン車を実現する方針。 ◆アメリカでは州ごとに規制が異なっているが、特に環境に厳しいカリフォルニア州では 2035 年までにゼロエミッション車を義務づけ。ガソリン車の新車販売を禁止し、電動車、水素電池車だけが許される。 ◆中国では政府が自動車メーカーに一定割合の新エネルギー車の販売を義務付ける「 NEV 規制」を 2019 年に導入。 2035 年には新エネルギー車を半分にし、純ガソリン車はゼロにする方針。 ◆欧州では欧州 LCA 規制 ( ライフサイクルアセスメント ) が検討中。これは製品ライフサイクルでの CO2 排出量を評価する取り組み。自動車は製造に CO2 を多く排出するため、自動車メーカーは脱炭素の取り組みをこれまで以上に進める必要があります。 ◆ EU タクソノミーも考案中で、自動車メーカーの資金獲得にもプレッシャーを与えそうです。

理由は分からないけどOKだからOK---解析ツールの功罪?

製造業に欠かせない解析ツール あらゆる製造業で近年とみによく使われる解析ツール。 昔のやり方だと、デザインして試作して検証してダメだったらまたデザイン試作。 これだと手もどりが多すぎるのと開発期間とコストもエンジニアの負荷もすごいことに。 出典:ANSYS そこで、それをある程度のところまでコンピュータやデジタルの仮想世界で行いましょう、というのがいまふうの考え方。  いまはCADでコンピュータ上でデザインして、解析ツール(シミュレーション、CAE)でコンピュータ内でシミュレートや解析を行ってうまく動くか検証。大丈夫だろうとなったところで、試作を行います。これで開発効率を上げています。  それをもう一歩進めたモデルベースデザインという手法も、今ホットなトピックスです。 中小メーカーでもCAEは欠かせない 大きな製造メーカーから中小メーカーまで、いろんな現場を取材してきましたが、中小メーカーでも今はある程度は CAE ツールは欠かせないようです。製造業における DX 、開発のスピードアップ ( 効率化 ) でも解析ツールは重要なアイテムです。 ソルバーとは ? ということで、 CAE でよく出てくる言葉に「ソルバー」というのがあります。 エクセル使いの方なら知っているかもしれません。変数から最適な値 ( 目標とする結果 ) を得るための変数のことを言います。 解析 (CAE)方面 では、ソルバーとはユーザーが入力した形状、材料、境界条件に基づいて方程式を組み立てて解き、結果値を計算するモジュールのこと。分野ごとに種類別にさまざまソルバーが必要となります。 例えば構造、流体、熱、プラスチック射出成形、疲労、電磁シミュレーションなどなどのソルバーを使います。また、これらの要素はお互いに相関しあうので、複数を組み合わせたものもあります。これを複素数を用いる並列有限要素法解析といいます。 ブラックボックス化の課題も? スピードを競うレースマシン、たとえば F-1 では空気抵抗や気流の乱れを改善するために空気の流れの解析は欠かせません。 近年は、とみに複雑怪奇な形状の空力パーツが増えています。これはCADやCAEでならではの形状。 なぜこういう形のパーツになったのか、という質問にデザイナー開発者も的確に解答できなくなっている、といいます。「こういう形にし

知能を持ったセンサ?

IoT センサー端末の消費電力を 1000 分の 1 に低減できるかもしれない――。 https://ednjapan.com/edn/articles/2103/18/news001.html すごいショッキングなメッセージで釘付けになった記事です。センサに知能を与える、というアプローチです。 ST マイクロエレクトロニクスの「機械学習コア搭載 MEMS センサー」。 へー。センサーに AI をつけるというのは確かにアイディアですね。端末に機能をまかせるということでしょうか。 プローブの分散と中央で処理という IoT の本質と一見逆行するようにも見えますが、どんなものなんでしょうか。   エッジコンピューティングの背景 社会の至るところでモノのインターネット( IoT )化が進展するなか センサーの設置数が増え続けます。 センサーで取得した情報を全てクラウドに転送してしまうと、その情報量は膨大なものになります。クラウドへの通信量が膨大になり、通信帯域を圧迫し、遅延が発生し、リアルタイム性が損なわれる、などの事態が発生します。 そのためセンサー側、エッジ側である程度の処理を担う「エッジ・コンピューティング」が登場してきました。そうすることで、リアルタイム性を確保したり、クラウドへ伝送する情報量を圧縮したりします。 いまエッジコンピューティングが注目されている所以です。 自動車、スマートファクトリー、社会インフラ、物流、金融、身近な家電まで、知らないうちにエッジコンピューティングが導入されつつあります。 しかしながら課題もあります。 センサの種類が増加すると、解析・処理のためのソフトウェアの種類も増えます。すると開発者の開発負荷増大します。そのため、エッジ側で機械学習やAIを実装して 処理しようとします。これをエッジAIと呼びます。   問題は消費電力の増大 もうひとつ問題があります。 それはエッジ端末でのデータ処理負荷が増えれば増えるほど、消費電力量は増大します。 エッジ端末の多くはバッテリー駆動です。処理や稼働時間が増えれば当然バッテリー稼働時間は短くなってしまいます。するとバッテリーの充電や交換の手間、メンテナンスの手間がかかります。しかし、そもそも遠隔地では交換が困難なものもあります。もともとIoT端末はボタン電池 乾電池で

スマートグラス、捲土重来。シャオミ、ディスプレイ内蔵のスマートグラス「Xiaomi Smart Glasses」を発表

期待されつつ実用化されないスマートグラス スマートグラス。まっこと因縁深いジャンルといえましょう。 Google グラスが試作品として 10 年近く前に発表。それ以前にも多くの SF 映画やアニメで登場。現在よく言われるフィジカルとデジタルをひとつの世界にするガジェットとして期待されました。外観がほぼ普通のメガネというのもポイント高かったですね。 Googleグラス (出典:Wikipedia) コンセプト自体はかなり昔からあるもので、スマートグラス的なガジェットは攻殻機動隊や「電脳コイル」といったアニメにも登場。製品というよりは未来ビジョンのひとつとして注目されていました。いまいろいろなウェアラブルデバイスが出回っていますが、その先駆であり、究極のカタチ。 Google グラスはそうしたデジタルやネットの世界の未来ビジョンを実現するものとして、一部では大熱狂で歓迎されました。 しかし一方では盗撮のリスクや叫ばれた。他にもいろんな理由があったのでしょうが、印象としては時期尚早として尻つぼみに消えていってしまいました。とはいえ誰もが望む、というか既成事実として普及するであろう未来のビジョンとして消えることはありませんでした。 業務用・産業用として普及始まる   業務用スマートグラス MOVERIO(エプソン) 万人のための消費財としては時期尚早でしたが、まず産業用としての展開が始まりました。作業員やオペレーターといった現場の作業を補足する道具として、産業用のスマートグラスが登場。名前を変えて AR ゴーグル、単にウェアラブルデバイスと呼ばれることがあります。業務用なので街で見かける機会はなかなかありません。作業員がマニュアルを参照しながら作業をする。補足の情報を表示する。遠隔から作業者を支援する。など、物流、医療、製造、保守、教育などいろんな分野で使われています。産業用の VRAR 展に行くと各社からいろんな製品が出ています。こうやって BtoB の世界では徐々にスマートグラスは普及していっています。   世の中の考え方も、スマホと連動したスマートグラスへの要求は高まってきました。また盗撮のリスクに関しても、車のドライブレコーダーの普及と、その利便性の高さが知られるようになってきて、個人用のドライブレコーダー(ライフログレコーダー)

オーディオに注ぎ込まれた技術は、決してオカルトにあらず

オーディオは最終的には「感性」に響くことが重要。アンプやコンバータにこだわるのは当然のことですが、ケーブルが、端子が、電源が、そして最終的には専用電柱がなど。マニアの方の追求心には、ひたすら口をあんぐりするばかり。 ほんとにそれは効き目があるのかなあ、と、自分は耳がもう衰えてモスキート音や高周波の音が聞こえづらくなっているので、駄耳にはよく分からんのです。 とほほ。   しかし、そうしたマニア向けのハイエンドオーディオ機器に使われている技術の高さには、嘘はありません。   たとえば頂点を極めたイヤースピーカー、“真空管”搭載した AK 「 SP2000T 」というニュースを見ました。 https://stax.co.jp/product/sr-x9000/ SR-X900  出典:STAX   「 SR-X9000 」は、 69.3 万円という超弩級モデルで、“イヤースピーカーの頂点を極めた”モデルだそうです。金額を聞いただけでちょっと気が遠くなります。耳と直結する商品だけにここは手が抜けないというのもわかります。   最大の特徴は、大型金属メッシュを組み合わせた 4 層構造の固定電極「 MLER-3 」を搭載している点。電極として理想的な素材は「金属メッシュ」に辿り着いたのだそうです。   製造に際して、メッシュを大きくすると強度が不足してしまう。そこで、メッシュの表面に補強を施す。これが手作業だと歩留まりが悪い。ここでイノベーションとして、熱拡散結合という新たな技術を取り入れたのだそうです。   熱拡散結合か。ここで親しみのある言葉に出会ってすごくうれしくなりました。   溶接や加工機器のクライアントとつきあっていましたので、ある意味身近な単語です。   溶着 ---- 。金属と金属、樹脂や非鉄金属をくっつけることなのですが、そのとき、溶接、溶着、融着などいろんな方法を使います。あらゆる製造業では欠かせない技術です。   その方式のひとつが熱拡散結合です。熱拡散結合は薄い板に真空の中で高温をかけて圧着することで、接着剤を使わずに分子レベルで金属をくっつける事ができます。真空中で圧力をかけるだけで、何もなしでしっかりくっつくわけです。     電極サンプル  (出典:STAX)