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2月, 2022の投稿を表示しています

日本人のDNAに刺さる「お米からプラスチック」というドラマ

  素材系の展示会に行ってきました。素材はあまり動きがなくて地味な展示になってしまいますが、とんでもない人だかりができていたのがライスレジンのブースです。 ガイアの夜明けで取り上げられていました。直接見てみたいと思っていました。みんな同じ考えなのでしょう。何重にも囲む人だかり。   ライスレジンとはこんなもの https://www.biomass-resin.com/product/riceresin/ 「ライスレジン」は、お米 ( 非食用 ) 由来の国産バイオマスプラスチックだそうです。 バイオマスとは、動植物から生まれた、再生可能な有機資源のことを言います。バイオマスプラスチックは、トウモロコシやサトウキビなど、植物由来の原料を利用して作られています。 カーボンニュートラルでは二酸化炭素の排出が問題とされますが、バイオマスプラスチックを燃やす際も二酸化炭素が出ます。しかしそれはバイオマスプラチックの原料である植物が育つときに光合成で吸収された二酸化炭素であるため、大気中の二酸化炭素の増減に影響を与えないとされています。 ライスレジンは、お米を原料としたバイオマスプラスチックです。わたしたちが普段食べているお米ですが、そのなかには食用に適さない古米、米菓メーカーなどで発生する破砕米など、廃棄されてしまうお米が国内に大量に発生するのだそうです。 この廃棄米を PP( ポリプロピレン ) や PE( ポリエチレン ) といった樹脂と混ぜてプラスチックにしたものがライスレジンです。お米を 70 %まで混ぜることが可能だそうです。樹脂の特性としては、石油系プラスチックとほぼ同等の品質になります。 廃棄してしまうはずのお米を使うためリサイクルになる。 国産の廃棄米を使うので海外情勢にかかわらず安定供給が可能。 また日本各地のお米の産地で、生産体制を構築することで本来だったら廃棄するお米を地産地消でプラスチックに生まれ変わらせることができます。 ペレットのサンプルがあったので、触ってみることができました。 せんべいのような色で、かいでみるとにおいも焼いたお米のにおいでした。   すでにいろいろな商品化が進んでいるようで、サンプルが展示されていました。 バイオマスプラスチックは数あれど、お米からプラスチックと限定。もちろん事

久しぶりの展示会行ってきました

  久しぶりにオフライン展示会に行ってきました。 オフラインイベント。ラインが前提になっていてちょっと違和感がある呼び方。なのは自分だけでしょうか。 幕張メッセが会場でしたが、ビッグサイトなど都内会場はちょくちょく行くのですが、メッセは記憶を遡るとなんと 1 年 10 カ月ぶり。 公共性のある団体が主催するイベントはオンライン開催のみ というのもまだまだ多かったですが、秋以降、コロナの一時的な鎮静化もあったのでしょうか、オフラインイベントは目に見えて来場者数が増えているという話を聞いています。とはいえ再び感染者は増えており、来場者数は減ったり増えたりといったところだそうです。 仕事をお手伝いしたお客さん、ふだんお付き合いしているお客さんもけっこう多く出展されています。 ということで知った会社のブースでご挨拶。 イベントがらみで半年間一緒に仕事をしてきたのにじかにお会いするのは初めてというお客さんもいれば、 何年かぶりに再会したお客様と久しぶりのご挨拶をさせていただいたりと、リアルイベントはやはり良いものです。 会場全体を見ると、けっこうな賑わい。しかもブースもぎっしり。ここしばらくのやけに広く感じられる会場全体からすると、「戻ってきたなあ」という実感。 自分でも悪い癖ですが、こういう展示会に来ると通路幅を見てしまいます。通路幅が広いと、出展社があまり集まらなかったんだなあ。通路幅が狭いと、たくさん出展社が集まって通路幅を狭くしてスペース調整したな。とか。 感染症対策で通路幅が大通りなみに広くなってる展示会と比べると、今回は通路幅がかなり狭く。直前の出展中止でできた不自然な空白スペースなどもなく、出展社がたくさん集まったのだろうと余計な詮索をしてしまいます。 今後も予断を許さない状況が続くでしょうが、とりあえず元気そうで安心しました。今後も予断を許さない状況が続きます。来場者の来場欲求と感染へのおそれのせめぎ合いが今後も続きます。出展企業側も安全性やマーケティング効果の面から、今後もオンラインとオフラインの組合せが続いていくと思われます。

IoT通信の本命になるか? IEEE 802.11ah

あらゆるモノをインターネットに接続する IoT 。通信だけではなく、医療、家庭、金融、流通、インフラなどあらゆる産業で IoT は普及しています。その普及のスピードは、感覚的に見て加速度的という表現を超えるほどです。接続される機器の数は、調査によれば世界の IoT 機器の数は、 2017 年で約 270 億個、 2030 年には約 1250 億個に増加し将来的には1兆個を超えるだろうと言われています。 IoT があらゆるモノの標準機能になりそうな勢いからすると、このペースはさらに前倒しになるかもしれません。 さて IoT に必要となるのが専用の無線通信です。 IoT 機器からアクセスポイントやゲートウェイを経由して最終的には中央の管理センターやデータセンターにつながることになります。短距離無線を使用して中間のゲートウェイに集約する方法もありますが、設置環境や運用面からある程度の距離を飛ばせた方が有利、ということで、 LPWA (省電力広域)と総称される無線通信を使う場合も多くなります。 LPWA は今日、いろいろな規格が乱立している状況です。どの規格も特徴があり、さながら戦国時代の様相を呈しています。 今回発表された「 Wi-Fi HaLow 」は、 Wi-Fi の統括機関である Wi-Fi Alliance が発表した LPWA です。 IEEE が定めた規格「 IEEE 802.11ah 」の技術を Wi-Fi に適用したものです。 EEE 802.11ah の特徴は下記の通り 出典: Wi-Fi Alliance 距離別通信速度でみた、 Wi-Fi HaLow と他の LPWA ネットワークとの比較[出典: Wi-Fi Alliance Wi-Fi の認証プログラムである Wi-Fi CERTIFIED に加わったことで、既存の Wi-Fi や「 Wi-Fi 6 」や「 Wi-Fi Easy Connect 」などとの連携も容易になり、最新のセキュリティ規格「 WPA3 」もサポートされることになるなど、利便性の高いものになっています。 国内では 2021 年度内をめどに、 920MHz 帯での通信割り当てが行われる見通しだそうです。 上記の特徴を見る限り、「遅れてきた本命登場」の感ありです。特に既存 Wi-Fi との連携や Wi-Fi で使用

アドビも、ついにB2Bマーケティングに本気出してきた

アドビというと、 Photoshop や illustrator といったクリエーター系のソフトの印象がいまだ強いかもしれません。 自分もそうだったので、 10 年以上前になりますか、アドビが「 Adobe Marketing Cloud 」と銘打ってマーケティング分野に参入してきた時、かなり驚きました。その誕生の経緯からクリエイティブ系のツールベンダーという印象があったので、畑違いの分野への参入だったわけですから。その後、 Adobe Experience Cloud にサービス名称を変え、それから EC プラットフォームである Magento や MA の大手である Marketo を取り込むなど、積極的にマーケティングサービスを拡大。今日ではデジタルマーケティングは事業の柱となっているそうです。 アドビのデジタルマーケティング事業の全体像は不勉強で、あまり詳しく知りません。そこでよい機会ですので復習してみたいと思います。 アドビが考えるこれからの B2B デジタルマーケティングとは? アドビは新しい CDP (顧客データプラットフォーム)である「 Adobe Real-Time CDP B2B Edition 」の国内提供を開始しました。 CDP というのは、顧客一人ひとりの属性データや行動データを収集・統合・分析するデータプラットフォームです。 Google 広告で今後禁止されるサードパーティー Cookie に依存せずに、顧客プロファイルとジャーニー全体を 1 つのシステムでシームレスに管理できる「 Adobe Real-Time CDP 」を B2B 向けにカスタマイズしたものだそうです。 よく知られているように、 B2C の購買プロセスは B2B のそれはずいぶんと異なっています。これは個人ベースでの購入と企業ベースでの購買のプロセスや登場人物の差によるものです。そのためさまざまある B2C 用のマーケティングツールは、 B2B ではなかなか活用が難しいものがあります。導入を検討していた B2B 企業も、実際検討してみると、取引先企業の導入プロセスの実情を正確に把握できない、ということで暗礁に乗り上げてしまうことも多々見てきました。 今回のアドビの「 Adobe Real-Time CDP B2B Edition 」は B2B 企業