期待されつつ実用化されないスマートグラス
スマートグラス。まっこと因縁深いジャンルといえましょう。
Googleグラスが試作品として10年近く前に発表。それ以前にも多くのSF映画やアニメで登場。現在よく言われるフィジカルとデジタルをひとつの世界にするガジェットとして期待されました。外観がほぼ普通のメガネというのもポイント高かったですね。
Googleグラス (出典:Wikipedia) |
コンセプト自体はかなり昔からあるもので、スマートグラス的なガジェットは攻殻機動隊や「電脳コイル」といったアニメにも登場。製品というよりは未来ビジョンのひとつとして注目されていました。いまいろいろなウェアラブルデバイスが出回っていますが、その先駆であり、究極のカタチ。Googleグラスはそうしたデジタルやネットの世界の未来ビジョンを実現するものとして、一部では大熱狂で歓迎されました。
しかし一方では盗撮のリスクや叫ばれた。他にもいろんな理由があったのでしょうが、印象としては時期尚早として尻つぼみに消えていってしまいました。とはいえ誰もが望む、というか既成事実として普及するであろう未来のビジョンとして消えることはありませんでした。
業務用・産業用として普及始まる
業務用スマートグラス MOVERIO(エプソン) |
万人のための消費財としては時期尚早でしたが、まず産業用としての展開が始まりました。作業員やオペレーターといった現場の作業を補足する道具として、産業用のスマートグラスが登場。名前を変えてARゴーグル、単にウェアラブルデバイスと呼ばれることがあります。業務用なので街で見かける機会はなかなかありません。作業員がマニュアルを参照しながら作業をする。補足の情報を表示する。遠隔から作業者を支援する。など、物流、医療、製造、保守、教育などいろんな分野で使われています。産業用のVRAR展に行くと各社からいろんな製品が出ています。こうやってBtoBの世界では徐々にスマートグラスは普及していっています。
世の中の考え方も、スマホと連動したスマートグラスへの要求は高まってきました。また盗撮のリスクに関しても、車のドライブレコーダーの普及と、その利便性の高さが知られるようになってきて、個人用のドライブレコーダー(ライフログレコーダー)カメラが付いたスマートグラスへの抵抗も減ってきているように思います。
ビジョンもある、技術的にも可能なのだから早く普及してほしいなあと長年思っていました。
今回のシャミオの製品。スマホの暴れん坊であるシャミオからの発表ということで、かなり攻撃的な製品となっているようです
Xiaomi Smart Glasses(出典:Xiaomi) |
「Xiaomi Smart Glasses」は、メッセージや通知の表示、通話、ナビゲーション、写真撮影、電卓、テキストの翻訳などができるスマートグラス。モノクロのディスプレイを搭載しグラスに投影する方式。直接網膜に投影する方式はちょっと怖いのでこれはうれしいところ。
通話機能としては、デバイス内部にデュアルビームフォーミングマイクとスピーカーを搭載。バイス前面に5MPのカメラを搭載し、写真撮影や写真内のテキストを翻訳できる。くわえて、内蔵マイクと独自の翻訳アルゴリズムにより、音声をリアルタイムで翻訳することができるという。クアッドコアのARMプロセッサーやバッテリー、タッチパッド、Wi-Fi/Bluetoothモジュール、Android OSが搭載されている。デバイス全体の重量は51gとのこと。
詳しくはシャミオのPR映像をご覧ください。
https://www.youtube.com/watch?v=I9bnmES7O74&t=105s
気になるのは性能面ではバッテリーの稼働時間。そして価格ですよね。
本人はスマホの機能を使いこなせないどころかLINEですら使いこなせていないので、自腹で買うことはまあないとは思います。それでも世界を変える夢多き商品という気がしてわくわくします。
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