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小さくなるほど性能がアップするコイル?「創発インダクター」とは

「体積は従来品の10万分の1で、インダクタンスは同水準」

思わず二度見してしまったニュースです。

 

理研、「創発インダクター」の室温動作に成功

https://eetimes.itmedia.co.jp/ee/articles/2108/23/news030.html

不勉強で、まったく知らない技術でした。

インダクターはコイルのこと。伝統的なものは巻き線をしたり、巻き線せずに積層や薄膜やフォトリソを使ってコイルを形成するものもあります。コイルは電力や電圧を変換したり、スマホの中で余分なノイズをなくしたりする製品です。

で、ここで取り上げられている「創発インダクター」。らせん磁気構造に電流駆動すると、電流と同じ方向に「創発電場」が発生する。この創発電場を用いたインダクター素子を創発インダクターと呼ぶそうです。

従来のインダクターとは異なり、素子を小さくするとインダクタンスが増大するというもの。

創発インダクターの原理(出典:理研)





ここでハテナが頭の上を飛び交います。

誘導起電力の大きさは、コイルの巻き数の2乗とコイルの断面積に比例するため、強いインダクタンスを得るためには素子のサイズが大きくなってしまうのが常識。なので大きなインダクタンスが欲しい時は大きなコイル(インダクタ)を使うのが常識。

素子を小さくするとインダクタンスが増大するというのは、まるで魔法みたいです。

 創発インダクターは、2020年に初めて実証されましたが、らせん磁気構造を保持できる温度が約20K(-253℃)以下。それが今回、室温での動作に成功しました。

YMn6Sn6の単結晶と作製した創発インダクタ素子


今回の試作品は市販品に比べ素子の体積は10万分の1でありながら、インダクタンスは1μH。市販のチップコイルでいえば2ミリ程度の製品の性能が出てることになります。すごいなー。

 

スマートフォン(スマホ)やウェアラブル機器などの小型軽量化、高機能化、省電力化要求は留まるところを知らないので、創発インダクターはとても夢のある技術と言えそう。

実用化にはまだまだ時間がかかるとは思いますが、進展があったらここで紹介してみたいと思います。

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