村田製作所は量子乱数ハードウェアセキュリティモジュール(HSM)を発表。量子コンピュータ時代に求められる耐量子計算機暗号(PQC)に利用可能な、偏りの少ない量子乱数を生成するHSMを外付け部品として自動車やドローンのシステムに組み込むことでより高度なセキュリティ対策を実現する。
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クルマの電子化とともに、クルマのハッキングのリスクが叫ばれています。ことにOTA(Over The Air:無線によるプログラムのアップデート機能)が行われるようになると、自動車、ネットワーク、サーバーからプログラム(機密情報/個人情報含)が盗まれる、あるいは自動車内部に侵入されることになります。
そのためクルマには強度なセキュリティが求められています。車載セキュリティは、車載システムをつかさどるECU(電子制御ユニット)のマイコンに、セキュリティ回路を搭載します。現在提案されている車載セキュリティ回路は、SHE(Secure Hardware Extension)とHSM(Hardware Security Module)の2つがあります。加えて各ECUの暗号鍵を管理するためのデータベース技術も必要となります。コンピュータで暗号処理を行う際、暗号鍵を外部アクセス可能なストレージやメインメモリに保管すると、外部からの攻撃により割り出される危険があります。その危険を防止するために、保護された1枚の半導体チップの中で、暗号鍵の生成、保管、暗号処理のすべてを完結させ、外部に鍵を出さないようにしたものがHSMです。
そこで量子コンピュータでも解けない高度暗号が必要になってきました。それが耐量子計算機暗号(PQC)です。
量子ショットノイズに基づく乱数生成の仕組み 出所:村田製作所
暗号のベースとなるのが乱数の生成技術。ソフトウェアで乱数を創り出すものと、ハードウェアを用いるものがあります。
ハードウェアで行うものもあり、その際は、ダイオードの生成するノイズや熱雑音、放射性物質の崩壊による放射線をセンサで検出する等、ランダムな物理現象を用い、その信号を元に乱数を生成します。
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