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100年に一度の大変革は、自動車部品業界にも

 


電動化に向け自動車業界からは目が離せません。OEM(自動車メーカー)もそうですが、自動車部品業界にも100年に1度という変革が訪れています。

 

自動車メーカーと直取引するつまりクルマの中身を実質つくっているTire1メーカーのなかでも、グローバルな自動車部品メーカーになってくると、メガサプライヤーと呼ばれるくらいに規模も発言力も大きく、有力なメガサプライヤーは、そこらの自動車メーカーなんぞよりはるかに規模が大きかったりします。

 

そんな自動車部品メーカーですが、自動車メーカーは今や市場の変革の大風をもろに受けて変革を迫られています。EV化が進むことで不要な自動車部品がたくさん出ること。これまで日本の自動車製造ではお家芸だったケイレツ(垂直)モデルの再構築(悪い言葉でいうと崩壊)。オープン化とグローバル化。受注産業から提案型開発型経営への改革。

 

この10年で一番わかりやすいのが業界の再編が進んでいることです。

                                                                                      

この数年はコロナでなかなか行けませんが、自動車技術関係の展示会などに行くと、行くたびに見知らぬ自動車部品メーカーがでっかい展示をしているのに出くわしました。

「あれ?こんな会社あったっけ。欧州のローカル企業、あるいはインドとか?」。

そう思って説明を見たり、ネットで調べたりすると 業界なら誰でも知ってる有力メーカーが複数社 統合した新会社だと分かって、びっくり。「うっそー」というのが正直な感想。創業半世紀以上の有名自動車部品メーカー同士が統合・合併・吸収。そんなに簡単に行くわけがないのに。20年前、いや、10年ちょっと前だったら考えられない話です。

 

おっさんのゲームファンだったら、スクウェアとエニックスが合併したり、バンダイとナムコが合併したり、という、ありえないと思われていたゲーム業界再編のショックがいま自動車部品業界でまさに起こっている、と思っていただければ。

 

たとえば日本の自動車部品メーカーだけに限っても。

かつて日産系であったカルソニックカンセイが、フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)の自動車部品部門マニエッティ・マレリと経営統合してマレリに。

 

クラリオンは、部品売り上げ世界8位のメガサプライヤー仏フォルシアの傘下に。

 

アイシン精機変速機世界最大手で子会社のアイシン・エィ・ダブリュ(AW)と経営統合し アイシンに。

 

ホンダと日立は、それぞれの傘下にある自動車部品メーカー4社を統合。統合したのはホンダ系で燃料・電装部品のケーヒン、ダンパーなど足回り部品のショーワ、ブレーキ部品の日信工業と、日立の完全子会社である日立オートモーティブシステムズの4社。これらが統合して新に日立Astemoという会社になりました。

 

この他にも EV向けにバッテリー、モータ、インバータなどで、従来のケイレツを超えた業務提携なども盛んに行われており、大きな地殻変動が起きていると言っていいでしょう。

図からも2000年度と比べるとプレーヤーの顔ぶれが大幅に変わっています。

※出典:日本経済新聞

エンジン車がEVに変わるとどのような変化が生じるのでしょう。

ガソリン車では約3万点の部品が使用されるのに対し、電気モーターで走るEVはその半分以下。しかもエンジンや排気系の部品がなくなるわけなので、自動車部品といってもその数は半分以下に減り、その内容は大きく変化することになります。

製品構成やビジネスモデル自体を変えていかねば成立しなくなります。またEVは、よく言われることで、事の真偽までは分かりませんが、参入障壁は低いと言われています。近年中国産のEVがどっと出ていることをみると、実際そうなのかもしれません。今までの自動車部品開発のノウハウが通用しない世界に急速になりつつあるようです。そして中国に限らず新たなEVのプレーヤーが世界中に出現してくる可能性がある。自動車メーカーの危機感や、自動車部品をとりまく市場背景から、企業再編は積極的に行われているのでしょう。

 

そんななかでドイツの部品メーカーで自動車エンジン用のピストンメーカーとしては世界シェアNo.1である、「マーレ」のインタビューはなかなかユニークなものです。

「地球上最後のピストンサプライヤーになる」、独マーレの覚悟

https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/00134/092800282/

沈みゆく船に最後まで残る船長といった感もあり、安心とともに、悲壮感すら感じさせます。とはいえこの記事、日本市場向けのインタビューであり、HEV以外の純EVに消費者の興味がいかず、自動車売上の多くを占める軽自動車が電動化の足をひっぱりかねない、という日本の市場の先行きをにらんだものになっています。ですので額面通りには、まあ受け取れません。実際、この記事中でも、,マーレの売上は60%は既に電動車向け、主に売れ筋の「サーマルコントロール」に開発リソースを注力していると書いてあります。


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